タイへ駐在することになったとき、気になるのが言語の問題ですよね。タイの母国語はタイ語ですが、タイ語を話せる日本人はほとんどいないため、「タイで英語が通じればいいけど…」と考える駐在員が多いのではないでしょうか。
ここでは、タイで英語は通じるのか、タイ語にはどんな特徴があるのかをまとめて紹介します。
目次
タイで英語は通じる?
結論から言えば、タイでは観光地を除いて英語はほぼ通じません。東南アジア諸国のなかで、フィリピンやシンガポールなどは英語を公用語として採用していますが、タイの公用語はタイ語のみです。
2019年に行われた調査に基づく、英語能力指数(EF EPI)のランキングによると、タイは100ヶ国中74位です。ちなみに、日本の順位は53位なので、タイ人の英語能力は日本人よりも低いということがわかります。
タイ語の特徴とは
タイ語の特徴と言えば、タイ人でも習得するのに時間がかかるといわれるタイ文字です。タイ文字は、日本人からすると、まるで記号のようにも思えるでしょう。
また、タイ語における丁寧語の言い方は、男女によって異なります。女性は「カー」、男性は「クラップ」という言葉を文末につけることで、丁寧な表現になります。例えば、あいさつ表現の「サワッディー」は、次のような言い方をすると丁寧語になります。
- 女性「サワッディーカー」
- 男性「サワッディークラップ」
タイ語と英語との違い
タイ語の基本的な語順は、主語(S)+動詞(V)+目的語(O)で、英語と同じです。ただし、タイ語の動詞には英語のような過去形、未来形といった活用形がありません。
また、英語でいう「I,my,me,mine」のような代名詞の活用もないので、文法は英語と比較すると単純なものになっています。
タイの英語留学について
タイ人の英語能力は国際的に見ても高くありませんが、タイへの英語留学が近年注目を集めています。タイではバンコクやプーケット島、チェンマイなどに語学学校があり、欧米出身のネイティブスピーカーによる語学レッスンを受けることが可能です。タイは、「安価で英語留学が出来て、周辺には観光地もあり、アクティビティが楽しめる」という人気の留学先となっています。
日本からの英語留学先として、東南アジアではフィリピンが人気ですが、コストを抑えたい方はタイへの留学もおすすめです。費用は、授業料や生活費を合わせても月5万円~となっています。
タイでの英語教育について
タイでは、2011年に小学校からの英語教育が義務化されています。しかし、前述の通りタイ人の英語能力は決して高くありません。その理由は所説ありますが、タイ語(特にタイ文字)の習得に時間がかかってしまうからだと想定されています。タイの小学生にとっては、タイ文字を書けるようになるだけでも精一杯なのでしょう。
日本でも、2011年に小学5年生から英語が必修化しましたが、日本人の英語能力が飛躍的に伸びているわけではありませんよね。
タイ人の英語はなまっている?
タイ人の英語能力は高くはありませんが、英語を話せるタイ人ももちろんいます。特に、日系企業で働くタイ人は日本語や英語が堪能な場合も多いでしょう。
とはいえ、タイ人独特の英語なまりがあるのも事実です。特に多いのは、英語表現の文末に「カー」や「クラップ」といった丁寧な表現をつけてしまうなまりでしょう。また、英語の「OK」にタイ語の「マイ」を足した「OKマイ?(大丈夫ですか⁉)」という表現もよく用いられています。
覚えておくべきタイ語
タイでは観光地以外に英語が通じる場所が少ないため、覚えておくべきタイ語をいくつかご紹介します。
- 「これいくらですか?」:「ニー・タオライ(カー/クラップ)?」
- 「(私は)日本人です」: 「ペン コン イープン(カー/クラップ)」
- 「ごめんなさい」 :「コー・トー・ナ(カー/クラップ)」
- 「トイレはどこですか?」:「ホン・ナーム・ユー・ティーナイ(カー/クラップ)?」
ちなみに、あいさつ文は時間に関わらず、「サワッディー(カー/クラップ)」です。
他にも、タイの賃貸住宅ではエアコンや水回り、家電などの故障やトラブルが日常茶飯事です。そんな住宅関連のトラブル時には、こちらのタイ語の日常会話(指差しタイ語会話表)をお使いいただくと、修理の対応などスタッフとのやりとりがよりスムーズに行えます。
最後に
今回は、タイで英語は通じるのか、タイでの英語事情についてご紹介してきました。タイでは、観光地を除いてほとんど英語は通じないと思っておいた方がよいでしょう。もちろんタイでは日本語も通じないため、タイに駐在するなら、あいさつ文などの簡単なタイ語をマスターしておくと良いでしょう。また、タイの日系企業に働くタイ人は英語や日本語が堪能な人も多くいます。
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