「タイで部屋を借りるなら、事故物件などにはあたりたくない…」そう考える方は多いのではないでしょうか。
実は、タイと日本では“事故物件”に対する考え方やルールが大きく異なるため、その違いを知らずに契約してしまうと、後から思わぬトラブルに発展することもあります。
今回は、タイで長年不動産仲介に携わってきたプロの知見をもとに、タイの事故物件事情と、契約前に必ず知っておきたいポイントを整理してご紹介します!
ディアライフ by RENOSYでは、物件や周辺地域に関することは包み隠さずお話しております!
異国の地での駐在に不安を感じている方はお気軽にお問い合わせください。
今回の内容は対談形式でYouTube動画でも発信しています!こちらも合わせてご覧ください。
「お化けが出た」「心霊現象がある」では引っ越せない?タイの中途解約の現実
タイの賃貸物件では、入居時に家賃2か月分の敷金(デポジット)をオーナーに預けるのが一般的です。
そして注意すべきなのが、中途解約時のペナルティです。
実際に、「幽霊が出る気がする」「夜中にテレビやエアコンの電源が勝手につく」といった理由で引っ越しを希望される方もいます。
しかし、こうした理由では契約を途中解除することはできません。例えば、家電が勝手に作動する現象は、電圧の問題など技術的な理由によるケースも多くあります。
ただ、一度「お化けかもしれない」と感じてしまうと、精神的な不安は拭えないものですが、それでも、心霊的な理由は正当な解約理由として認められないのが現実です。
そのため中途解約をすると、原則としてデポジットは全額没収されます。これは入居後に「事故物件だった」と知った場合でも同様です。
日本では「心理的瑕疵(かし)」として認められるケースもありますが、タイの契約社会において、「目に見えない不安」は契約不履行の理由にはならないと肝に銘じておく必要があります。
ペナルティなしで解約できる「例外ケース」
一方で、ペナルティなしで引っ越しが認められるケースも存在します。
それは、居住そのものが難しい重大な不具合がある場合です。
たとえば、配管トラブルによって床や壁を壊す必要があり1〜2か月部屋が使えない状況になるケースや、シロアリが大量発生し、薬剤散布で居住が困難になる場合などです。
ただし、タイではこうした状況でも「それでも解約は認めない(修理するから住み続けろ)」と主張するオーナーが存在するのも事実です。
それ以外の理由で、ペナルティなしの中途解約が認められることはほぼないと考えておいた方がよいでしょう。
そのため、タイで物件を借りる際は、最低でも1年間は住む覚悟で契約することが大切です。
タイは駐在2年目で引越す方も多い
逆に言えば、最初の1年は大変かもしれませんが、2年目以降はタイの土地勘もわかってきて「だいぶタイの生活に慣れた」というタイミングでお引越しをされる方も多いです。
最初に赴任した時はあまり物件に目をやれなかったけれど、2年目になったから引っ越したい!という方も、お気軽にディアライフにご相談ください!
なぜ告知しない?タイ特有の「タンブン」という文化
そもそも、なぜタイには日本のような「告知義務」がないのでしょうか。
そこには、法整備の遅れだけでなく、タイ人特有の宗教観や文化が大きく関係しています。
タイでは、不幸な出来事があった部屋でも、僧侶を招いてお経をあげてもらい「タンブン(徳を積む儀式)」を行えば、その部屋は「浄化された」とみなされます。
日本人からすれば、「儀式をしたからといって、過去の事実は消えない」と感じるのが普通でしょう。
しかし、タイの文化では「リセット済み」の物件として扱われるため、わざわざ入居希望者に過去のことを伝える必要性を感じていないのです。
この「感覚のズレ」こそが、タイで事故物件の告知が徹底されない最大の要因と言えます。
「相場より安い」物件には必ず裏がある
事故物件を避けるために、最も分かりやすい指標となるのが「家賃」です。
もし、あなたが探しているエリアや物件のグレードに対して、「なぜかこの部屋だけ相場より20%以上安い」という場合、そこには必ず理由があります。
もちろん、オーナーが早く空室を埋めたくて値下げしている場合もあります。
しかし、以下のようなケースは要注意です。
- 同じコンドミニアムの別室に比べて極端に安い
- リノベーション直後できれいなのに、家賃が破格
- 長期間(半年以上)空室が続いている
「ラッキー!掘り出し物だ」と飛びつく前に、「なぜ安いのか?」を不動産会社を通じてオーナーにしつこいくらい確認することが重要です。
まともな理由(急な海外転勤で貸したい、など)が返ってこない場合、そこには「言いたくない事情」が隠されている可能性があります。
自分でできる「事故物件」リサーチ術
不動産会社に任せるだけでなく、自分でも情報をチェックしたいという方のために、いくつかのリサーチ方法をご紹介します。
1. ニュースサイトを検索する
タイでは、コンドミニアムでの転落事故などがニュースになることがあります。
Google検索で「(物件名) 転落」「(物件名) 自殺」「(物件名) suicide」などのキーワードで検索をかけるなどといったご自身でのリサーチも場合によっては必要かもしれません。
英語やタイ語のニュース記事がヒットする場合、その物件で過去に何らかの事件があった可能性があります。
※ただし、事故物件となった部屋番号まで特定されているケースは稀です。
2. セキュリティやメイドに「こっそり」聞く
実はこれが最も確実な方法の一つです。
物件の内見に行った際、オーナーや管理事務所のスタッフがいない隙を見て、建物のセキュリティガードや清掃員(メイド)に話を聞いてみるのです。
彼らはその建物に長く勤務しており、「あそこの部屋は昔〇〇があった」「救急車が来たことがある」といった噂レベルの情報を驚くほど詳しく知っています。
タイ語や英語でのコミュニケーションが必要になりますが、もし可能であれば「この部屋、長く空いてたけど何かあった?」と聞いてみると、意外な真実がポロリと出てくるかもしれません。
オーナーも隠す?仲介業者が直面する「情報の壁」
「日系の不動産会社なら、全部知っているはず」と思われるかもしれません。
しかし、私たち仲介業者でさえ、事故物件を見抜くのが難しいケースがあります。
それは、「オーナーが仲介業者にも事実を隠している」場合です。
前述の通り、タイには告知義務がないため、オーナーは仲介業者に対して「何も問題ない、きれいな部屋だ」として物件を登録します。
特に、病死や自然死の場合、警察沙汰にならずに処理されることも多く、ニュースにもなりません。
こうなると、物件を紹介する私たちにも知る由がないのです。
だからこそ、「過去に取引実績がある信頼できるオーナーの物件」や「管理事務所と連携が取れている物件」を選ぶことが、リスクを最小限に抑える鍵となります。
実際、タイの事故物件は多いのか?
結論から言うと、タイにも事故物件は存在します。
ただし、バンコクのスクンビット周辺などは比較的新しい高層コンドミニアムが多く、日本の都市部のように築20〜30年の物件が密集している状況ではありません。
そのため、築年数が浅いので日本ほど頻繁に起きてしまうような印象は受けにくいかもしれません。
一方で、タイは高層物件が多いため、飛び降りによる事故や事件が起きやすいという側面があります。
自分の部屋とは直接関係がなくても、「この建物で何があったか」を知ってしまうと、心理的に気になる方も多いでしょう。だからこそ、知ったうえで契約することと、知らずに契約することの差は大きいのです。
信頼できる不動産会社を選ぶことが最大の対策
タイでは法的な義務がないからこそ、どの不動産会社を通して契約するかが非常に重要になります。
日系の不動産会社の中には、日本と同じ基準で情報収集を行い、事故歴についても「把握している範囲で」事前に開示する姿勢を取っている会社もあります。
「言われなかったから知らなかった」では済まされないのが海外不動産です。
もし少しでも不安を感じたら、担当者にストレートに聞いてみてください。
「この部屋、事故物件の可能性はありますか?」
「なぜこんなに家賃が安いんですか?」
その質問に対して、言葉を濁さず、管理事務所やオーナーに確認を取ってくれる担当者かどうかが、信頼できるかどうかの分かれ道です。
タイで安心して暮らすためには、物件選び以前に、信頼できる仲介業者を選ぶことが最大の事故物件対策だと言えるでしょう。
タイの事故物件事情|まとめ
タイでは、不動産仲介に対する法的な規制や事故物件の告知義務がありません。そのため、「私が不動産屋です」と名乗れば、誰でも仲介業ができてしまうのが現実です。
だからこそ、私たちディアライフは日系企業として、日本で当たり前とされている基準や姿勢を、タイでも当たり前に守ることを大切にしています。
事故物件に関する情報開示はもちろん、契約内容やリスクについても、把握している限りを事前にお伝えし、納得したうえで物件を選んでいただくことを心がけています。
「知らなかった」「聞いていなかった」という後悔をしないために。タイでの住まい探しは、信頼できる不動産会社選びから始めてみてください。
ご希望の条件からおすすめ物件をご紹介します!まずはお気軽にご相談ください!




