タイでの住まい選びは、日々の安全性や生活満足度を左右する重要な要素です。
今回は実際にタイで暮らす86名の駐在妻へアンケートを行い、内覧時に特に重視されるポイントを徹底調査しました。
タイで物件を探す時に重視されるポイントをランキング形式で第5位から1位までご紹介していきます。
現地生活でのリアルな声を基にした内容なので、これから物件を探す方はぜひ参考にしてみてください。
目次
- アパート・サービスアパートとコンドミニアムの違い
- 【第5位】共用部の設備
- 【第4位】物件のセキュリティ
- 【第3位】築年数の浅さ
- 【第1位(同率)】オーナー対応とスタッフ対応
- まとめ:住まいの内覧で重視するポイントTOP5
アパート・サービスアパートとコンドミニアムの違い
タイで物件を探す時に特に重視されるポイントをご紹介する前に、タイの物件の種類についてご説明します。
タイで住まいを探す際、最も迷いやすいのがアパート・サービスアパートとコンドミニアムの違いです。
どちらも日本では同じように見えますが、タイでは所有形態や管理体制が大きく異なり、住み心地に直接影響します。
アパート・サービスアパートは日本のアパートとほぼ同じもので、コンドミニアムは日本でいう分譲マンションに当たります。
タイのアパート・サービスアパートは「一棟ワンオーナー方式」で管理されており、建物全体を一人または一社のオーナーが所有しているのに対し、コンドミニアムは各部屋ごとに異なるオーナーが所有しています。
【第5位】共用部の設備
タイで物件を探す時に特に重視されるポイント第5位は共用部の設備です。
共用部とはエレベーターや廊下、プール、フィットネスなど住人全体が利用するスペースを指し、これらの清潔さや維持管理の状態は、物件全体の管理品質を判断する指標として非常に重要です。
共用部が整っている物件は安心感が高く、日常の快適度にも直結します。
子どものいる家庭はチェックする箇所が多い
子どものいるご家庭では、物件内で安全に過ごせる環境を求める傾向が強いです。
日本のように家に帰ってきてランドセルを投げて友達と一緒に遊びに行く、という感覚ではないため、「物件の中でどれだけ子どもが過ごせるか?」が重視されます。
特に遊び場の有無や子ども用プールの整備など、子どもが安心して遊べるスペースがあるかどうか気にされる方が多いです。
- 子どもの遊び場があるかどうか?
- 子ども用のプールがあるかどうか?
- 子どものたまり場が物件内にあるかどうか?
- ボール遊びや自転車に乗れるスペースが物件内にあるかどうか?
単身者はプールやフィットネスの有無をチェックする
子どもがいるご家庭に比べると、単身者が共用部の設備に求めるものは少なく、プールやフィットネスの有無を重視する傾向があります。
しかし多くの入居者が実際には使用頻度が低く、インスタ映えなど見た目重視で選ばれるケースも目立ちます。
利用シーンを想定しながら設備の必要度を判断することが大切です。
【第4位】物件のセキュリティ
タイでは法律上、集合住宅の入口にセキュリティスタッフを配置することが義務づけられています。
24時間警備が行われている物件も多く、常にスタッフが常駐している点は大きな安心材料ですね。
日本に比べると警備の質は低く、夜になるとスタッフが寝てしまうということもあるようですが、タイでは押し込み強盗など建物内の犯罪は少ないため、家の中にいれば安全だと言えるでしょう。
建物外の環境を確認しておくのが大切
前述の通りタイでは建物内の犯罪が少ないため、建物のセキュリティだけでなく、周辺環境の安全性を確認する方も多いです。
「家に帰る道などが安全かどうか、歩道があるかとか暗くないか」を確認しておくことがおすすめです。
【第3位】築年数の浅さ
築年数が浅い物件は設備の劣化が少なく、住み心地が良いですよね。
タイでは管理主体によって物件の状態が大きく変わり、同じ築年数でもアパート・サービスアパートとコンドミニアムでは管理状態が大きく異なります。
なるべく綺麗な家に住みたいという方はアパート・サービスアパートの物件を探すのがおすすめです。
アパート・サービスアパートは綺麗な状態が維持されている
サービスアパートやアパートは一棟ワンオーナーのため管理が行き届いており、築年数が経っていても綺麗な状態を維持しやすい環境です。
スタッフもオーナーに雇用されているため対応が迅速で、設備トラブルが起きても安心して任せられます。
またサービスアパートの場合は共用部だけでなく室内も定期的に清掃が入るため、部屋のメンテナンスもしてくれます。
コンドミニアムは管理状態にムラがある
コンドミニアムはオーナーがバラバラで管理状態にムラが出やすい点がデメリットです。
1年間貸していない部屋などは古くなっており、オーナーの手入れがされていないと床が剥がれていることもあるそうです。
ただし全てのコンドミニアムが汚いという訳ではないので、必ず内見をして部屋の状態を確認しておきましょう。
築年数が古い建物は耐震性が不安
タイの建物は「もしバンコクで震度4の地震が起こったら70%の建物が崩壊する」と言われるほど、耐震性がある建物が少ないです。
タイでは2000年代に入るまでは地震がほとんどなく、「バンコクは揺れない」と言われていました。
しかし2004年のスマトラ島の地震をきっかけに耐震性の考え方が生まれ、2007年以降は高さ15m以上の建物に耐震化工事が義務付けられています。
地震などの震災被害が不安な方は、なるべく築年数が浅い建物を探してみてください。
【第1位(同率)】オーナー対応とスタッフ対応
タイの住まいの内覧時に特に重視されるポイントとして同率一位に挙がったのはオーナーの対応とスタッフの対応でした。
タイ生活では設備トラブルが発生しやすいため、対応してくれる人の質が快適性を大きく左右します。
アパート・サービスアパートとコンドミニアムのオーナー・スタッフの対応の違いについてまとめました。
アパート・サービスアパートは安定した対応をしてくれる
アパートやサービスアパートは一棟ワンオーナーで、スタッフもそのオーナーに雇われているため、安定した対応をしてくれることが多いです。
共用部だけでなく部屋の清掃もスタッフがしてくれるので、メンテナンスに時間やお金をかける必要がありません。
また設備トラブルが起きてもスタッフがすぐに対応してくれるため、生活の不便が最小限に抑えられます。
アパート・サービスアパートはコンドミニアムよりも家賃相場が高めですが、スタッフや設備の質は高く、安心して暮らせる点が大きな魅力と言えるでしょう。
コンドミニアムは部屋によってオーナーが違う
コンドミニアムは部屋ごとにオーナーがいるため、それぞれ対応や態度が異なり、誰が良いオーナーか見極めるのが難しいです。
またコンドミニアムのスタッフは基本的に共用部のメンテナンスのみ対応しており、部屋の清掃やトラブルには対応してくれません。
エアコンなど部屋の設備が故障した時はオーナーに連絡して直してもらうのが一般的ですが、断られたり交渉に時間がかかることも多いです。
コンドミニアムを検討されている方は、なにかトラブルが起きた場合は、ある程度は自分で解決するというスタンスでいることをおすすめします。
まとめ:住まいの内覧で重視するポイントTOP5
タイで物件を探す時に特に重視されるポイントは第5位は共有部の設備、第4位は物件のセキュリティ、第3位は築年数の浅さで、同率第1位はオーナーとスタッフの対応でした。
タイでの住み心地は「管理品質」と「オーナー対応」が大きく左右するため、物件選びではこの違いを理解して判断することが大切です。
コンドミニアムは安い価格が魅力ですがトラブル率が高いため、サービスアパートやアパートも視野に入れることをおすすめします。
家族構成や生活スタイルに合わせて最適な物件を選ぶことが、快適な駐在生活の鍵となります。




